医療的ケア支援外来
呼吸器
重症心身障害では、様々な原因による呼吸不全のために、呼吸の確保、誤嚥の防止が必要となります。下記の手術を受けた後は、気管支鏡による定期的な検査を受けて気管から気管支の状態を確認することが重要です。 特に、側弯などにより胸郭が変形している場合、気管支軟化症を合併している場合には、気管カニューレを留置している部分に潰瘍や肉芽が生じやすいため、気管支鏡による確認とカニューレの調整が必要です。 また、場合によっては胸部CTなども併せて確認が必要となります。- ・気管切開術(図1): 上気道の閉塞などで呼吸ができない場合に手術の適応になります。 呼吸路を確保するために一時的または永久に気管と皮膚の間に瘻孔を造設します。
- ・喉頭気管分離術(図2): 誤嚥防止のために、気管を切断して肺側の気管を皮膚と縫合して気管孔を造設します。 口側の気管は縫合閉鎖する場合と食道を吻合する場合があります。
- ・声門閉鎖術(図3): 誤嚥防止のために、甲状軟骨と輪状軟骨の一部を切除して、声門を閉鎖して気管孔を造設します。