栄養外来
経腸栄養は、経口摂取が困難になった場合に胃瘻などを経由して行われる栄養方法です。注入する栄養は、経腸栄養剤とミキサー食(ペースト食)を用いる場合があります。体重が増えすぎたり、減りすぎたりした場合、血液検査で低たんぱく質と言われた場合など、栄養評価を行ない、経腸栄養剤やミキサー食の内容を調節する必要があります。また、経腸栄養剤を用いる場合、ダンピング、下痢、腹部膨満、嘔吐などの合併症が起こってしまう場合もありますが、このような場合には、速度の確認と調節を行う必要あります。
経腸栄養剤
医師の処方が必要な薬品系経腸栄養剤と処方がいらない食品系経腸栄養剤があります。これらの経腸栄養剤に含まれる6大栄養素(糖質、食物繊維、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)の量は、栄養剤ごとに違いがあり、1日に投与する総エネルギー(カロリー)や栄養素を計算して、個人個人に合わせた経腸栄養剤を選択する必要あります。
ミキサー食(ペースト食)
近年、経腸栄養の方法として注目されていますが、経腸栄養剤が開発される以前に行われいた栄養方法です。栄養学的な長所としては、自然食品から調理されているため自然なバランスの栄養素を摂取することができます。食物繊維も経腸栄養剤より多く便性が整う効果もあります。しかし、調理する食品の種類によっては栄養バランスが崩れてしまうことや便性が硬くなり便秘(まれに腸閉塞)をおこす場合もあります。ミキサー食で、体重が急に増減した場合、便秘がひどくなった時は、ミキサー食の栄養バランスを評価することが必要です。